血糖値や血圧が高くなったら試してみたい「酢玉ネギ」とは

Vinegared onion

「酢玉ネギ」が気になり始めた理由

どこにでもある日常的に食べている「」と「玉ネギ

玉ネギを酢に漬けて作る「酢玉ネギ」は、免疫力がアップし、糖尿病や肥満の予防、若返り効果、さらには動脈硬化や高血圧の予防など、さまざまな健康効果があると言われています。

実際調べてみると、毎日「酢玉ネギ」を摂取した結果、ヘモグロビンA1c(HbA1c)が11%台で糖尿病と診断されたが半年で5%台まで下がった事例、血糖降下剤を服用している糖尿病患者がやはり5%台まで下がった事例、また、血糖値が270mg/dlもありインスリン注射を打っている患者が、半年後には110mg/dl、HbA1cも6%まで下がった事例などがありました。

これは本当でしょうか。

詳しく見ていくと、これらの事例では並行してウォーキングを始めたり、ご飯の量を減らし野菜中心の食事に変えたりしていました。運動や食事改善などとの相乗効果で、血糖値の数値が下がっている面があることは否定できません。

とは言うものの、酢玉ネギ自そのものにも血糖値や血圧を下げる“一定の効果”がありそうだという仮説は成り立ちます。健康維持・改善のための最強の常備菜(じょうびさい)である可能性もあり、改めてその効果などを調べてみる価値がありそうです。

酢と玉ネギの効果・効能とは

酢玉ネギは、酢に玉ネギを漬けたシンプルな料理ですから、ここでは酢と玉ネギに分けてその成分と効能を確認してみます。

酢の主な成分と効能

●酢酸(酢の酸味の主成分)
・インスリンの分泌を促進し、食後血糖値の上昇を抑制
・血中脂肪を排出
・血中総コレステロール低下作用
・血圧低下
・疲労回復
・体内でのカルシウム吸収率促進
・防腐・抗菌効果

●クエン酸(酸っぱいと感じる酸性の成分)
・肝細胞や筋肉細胞内のエネルギー代謝を活性化(インスリンの効きが良くなる)
・血液をサラサラにして血流改善

●アミノ酸(体を作るタンパク質の基となるもの)
・代謝をスムーズにする

●グルコン酸(ブドウ糖が酸化するときにできる成分)
・善玉菌が増えて蠕動(ぜんどう)運動が活発化

玉ネギの主な成分と効能

●硫化アリル(辛み成分)
・インスリンの分泌を促進し、血中の余分な糖質や脂質を減らす
・血管内で血液が固まることを防ぎ、血栓を予防
・血液をサラサラに保つ・血管を広げて血流改善

●ケルセチン(玉ネギのフラボノイド)
・インスリンの分泌を促進し、血中の余分な糖質や脂質を減らす
・抗酸化作用
・腸の蠕動(ぜんどう)運動を高めコレステロールの再吸収を阻害

●グルタチオン(トリペプチド=抗酸化物質)
・抗酸化作用
・肝細胞や筋肉細胞内のエネルギー代謝を活性化(インスリンの効きが良くなる)

●イソアリイン(硫黄化合物)
・血中脂肪を排出

食物繊維(消化酵素で消化吸収されない成分)
・食後血糖値の上昇を抑制
・便通を良くする

●オリゴ糖(単糖が2〜10個程度結合した糖類)
・善玉菌であるビフィズス菌を増やして腸内環境をよくする

酢と玉ネギのそれぞれに含まれる主な成分と効能を比較してみると血糖値の上昇を抑制血液サラサラ蠕動(ぜんどう)運動の活発化コレステロールの低下など、効能の共通項が多いことが分かります。

加えてお酢には疲労回復カルシウム吸収率の促進、玉ネギには抗酸化作用などがあることが特徴的です。

酢玉ネギの基本的な作り方と食べ方

酢玉ネギは玉ネギを酢で漬けるだけのシンプルな料理ですが、実際の作り方を見てみましょう。基本的な作り方を解説しますが、お好みや健康状況に応じて調整しましょう。

材料

・玉ネギ(中~大) 2個
・酢        150ml(玉ネギの量に応じて調整)
・ハチミツなど   適宜
・塩        少々 

玉ネギ中~大が2個で作ると10日前後の量になります。お酢は米酢を使うこと多いですが、慣れてきたらまろやかな黒酢やフルーティなリンゴ酢などを使ってバリエーションを楽しむのも良いと思います。

また、ハチミツを多めに加えるレシピもありますが、少な目でも十分甘味があります。ハチミツはやや糖質が多いため、パルスイート(液体)などで甘味を加えても良いでしょう。

作り方

①玉ネギの薄皮をむく
②玉ネギをスライスして15分程度空気にさらす(※水にはつけない)
③広口びんにスライスした玉ネギをいれる
④酢、甘味適量、塩少々を加えて混ぜる
⑤ふたをして冷蔵保存する(食べ頃は2~3日後) 

スライスが基本ですが、みじん切りやすり下しても効果は変わりません。また、お酢に材料を入れ一度煮立たせてスライスした玉ネギにかけると、冷めた時点から食べられるのでこの方法はおすすめです。

食べ方

・約50g(小皿1杯分)を朝夕2回
・お酢も大さじ一杯を目安に飲む
・食前や食事の最初に食べ、糖や脂質の吸収を抑制
・基本は冷蔵庫から取り出しそのまま盛り付けて食べる

食べ方のバリエーションとして、冷奴の上に乗せ醤油をプラスする、野菜の上に漬け込んだお酢も一緒にドレッシング代わりにかける、麺つゆや醤油をかけてお肉や揚げ物のつけだれとして食べるなど、アイデア次第といったところです。

まとめ

お酢と玉ネギの持っているそれぞれの健康効果は、血糖値の上昇を抑制、血液サラサラ、蠕動(ぜんどう)運動の活発化、コレステロールの低下など、意外にも共通項が多い効能があることにはすでに述べた通りです。

お酢と玉ネギという違う食材から、あるいは同じ食材の中の異なる成分から、成人病予防に向けて二重三重に体にアプローチする常備菜として有効なのでは、という印象を持ちました。

筆者も実は1ヶ月ほど前から「酢玉ネギ」を作り、食べ始めました。少なくとも半年は続け効果があった場合にはまたレポートさせていただきます。

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告336×280
レクタングル(大)広告336×280

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする