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お正月に太るのはお餅の食べ過ぎが原因!?
年末は28日には仕事納め、大掃除や食料品の買い物、大晦日を迎えて家族団らんの夕食。そして新年を迎え日本酒でおせち料理に舌鼓、神社への初詣やご挨拶など、実にたくさんのことがあります。
年末の29日から正月3が日のたった6日間で体重や体脂肪が急上昇し、太ってしやすい時期でもあります。そしてお正月を過ぎても体重や体脂肪は高止まりしたままになることも多いでしょう。
これは単にお餅の食べ過ぎが原因でしょうか。今回はお正月太りの原因を探り、お正月太りを解消する方法を考えていきましょう。
お正月に太る本当の原因とは?
気分も体もゆっくりできるお正月。でも、おせち料理やお雑煮を食べて、お酒も飲んで、寝正月。そんな過ごし方はいかにも太りそう。そもそもなぜ太るのか、その原因を考えてみましょう。
なお、ここでの糖質量、脂肪量の数値は以下を参考にしています。
・『糖質量がわかる!全1600食品ハンドブック』(宝島社)
・あすけんカロリー計算
・文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」脂肪酸成分表編
おせち料理やお雑煮などの糖質が多い料理の摂り過ぎ
この時期は年末の年越しそばに続いて、お正月のおせち料理、お雑煮など、どうしても糖質の多い食事になります。
たとえば、年越しそばに天ぷらそばを食べると49.6gです。
おせち料理の中でも、お金を得るとされる「栗きんとん」は42.1g(大さじ2杯)、まめに暮らせるようになる「黒豆」は9.2g(30g)、学問成就とされる「伊達巻」は7.8g(50g程度)、その他レンコン10.8g(1/2個80g)、里芋7.0g(1個)と多めです。またお雑煮は27.1g、お餅は25.1g(50g)です。
白米ごはんは55.1g(150g)ですから、これと比較するとよく分かりますね。
食材 | 糖質量 |
天ぷらそば | 49.6g |
栗きんとん | 42.1g(大さじ2杯) |
黒豆 | 9.2g(30g) |
伊達巻 | 7.8g(50g程度) |
レンコン | 10.8g(1/2個 80g) |
里芋 | 7.0g(1個) |
お雑煮 | 27.1g |
お餅 | 25.1g(50g) |
白米ごはん | 55.1g(150g) |
お肉やお魚の脂質の多い料理の摂り過ぎ
おせち料理だけでなく、家族や友人が集まってワイワイ楽しむとなら、すき焼きやお刺身などの料理も登場するはずです。
すき焼きは糖質15.0gとある程度ありますが、脂質は43.4gもあります。焼肉もカルビ90gで糖質は0.3gと少なめですが脂質は35.5gと多くなっています。
お刺身や魚介類でも100g当たりの脂質量でみると、まぐろ脂身27.5g、しめサバ26.9g、ハマチ18.2g、ブリ17.6g、イクラ15.6gなど、お肉に迫る脂質量になっている点に注意が必要です。
脂質は適量を摂ることは構いませんが、過剰な摂り過ぎはカロリーが消費できなくなり、体重や体脂肪の増加にストレートに結び付きます。
食材 | 脂質量 |
すき焼き | 43.4g |
カルビ | 35.5g |
まぐろ脂身 | 27.5g(100g) |
しめサバ | 26.9g(100g) |
ハマチ | 18.2g(100g) |
ブリ | 17.6g(100g) |
イクラ | 15.6g(100g) |
お酒の飲みすぎ
お正月に飲むことの多いお酒は日本酒。日本酒は1合180mlで糖質は6.5g。ちなみにビール350ml缶で10.9g、発泡酒350ml缶で12.6gとなっています。最初の乾杯でビールを飲むことも多いですね。
お酒を飲みながら食べるとお酒も進み、また食欲も増加します。糖質、脂質の多い食事をし、糖質の多いお酒を飲むという循環が長時間続くことになり、お酒を飲み過ぎてしまいます。
食材 | 糖質量 |
日本酒 | 6.5g(180ml) |
ビール | 10.9g(350ml缶) |
発泡酒 | 12.6g(350ml缶) |
運動不足は言わずもがな
家でゆっくりと美味しいおせち料理をいただきながらお酒も楽しむと、どうしても1日中ダラダラと体を動かさずに過ごしがちになります。寝正月と自負するなら運動不足は言わずもがなです。
普段からあまり運動をしない、初詣は近くの神社で済ませている、食事の配膳や片付けは奥さんまかせ、新春バーゲンや特売には興味がないなど、当てはまることが多い人は要注意です。
お正月太りを解消する4つの心掛け
正月太りをする原因が分かったところで、それらを解消または回避するにはどうしたら良いか考えてみましょう。
糖質の多い料理を控える
おせち料理など糖質の多い料理があります。「栗きんとん」「黒豆」「伊達巻」などを例示しましたが、栗きんとん好きの方は少量でも“お金を入る”と考えて控えめにしましょう。レンコン、里芋などの根菜類の煮物も糖質はやや多めということを頭に入れつつ、なます、こんにゃく、海老、昆布などをいただきましょう。
お餅は2個食べてもごはん1杯分ですから、食べ過ぎには注意して美味しくいただきましょう。また、鍋物だと野菜もたくさん摂れ糖質もかなり制限されますから、まさに一石二鳥の食事です。
お肉やお魚の脂質を控える
すき焼きの脂質は高いので、美味しいけれど締めのうどんは止める方が無難です。また、すき焼きかしゃぶしゃぶかで悩むなら、できるだけ脂分が落ちるしゃぶしゃぶを選びましょう。
お刺身や魚介類を選ぶなら、生100g中の脂質量が4g未満を推奨します。この脂質量の推奨は週1回以上食べる場合で、真島消化器クリニックの真島医師に基づくものです。
脂質は、クロマグロ赤身(1.4g)、マアジ(3.5g)、貝類(1.0g以下)、海老・カニ類(0.6以下)、イイダコ(0.8g)などとなっています。また練り製品のかまぼこ(0.3~0.9g)、ちくわ(0.3~2.0g)、はんぺん(1.0g)なども脂質が低めですから、おでんなどの料理も大丈夫です。
食材 | 脂質量 |
クロマグロ赤身 | 1.4g |
マアジ | 3.5g |
貝類 | 1.0g以下 |
海老・カニ類 | 0.6g以下 |
イイダコ | 0.8g |
かまぼこ | 0.3~0.9g |
ちくわ | 0.3~2.0g |
はんぺん | 1.0g |
ここであえて脂質を取り上げたのは、脂質の摂り過ぎが体重や体脂肪の増加にストレートに結び付くということもありますが、脳梗塞や心筋梗塞にならないよう血管プラークをできるだけ堆積をさせないという理由もあってのことです。
お酒の飲みすぎを控える
お酒を飲むと食欲が増し、お酒を飲むほどに食べ過ぎにもなります。お酒好きにとってはもちろん、普段はそれほど飲まない方でも、お正月のお酒を控えることは難しいことです。
そこで、
・糖質オフのアルコールにする(途中からでも)
・できるだけゆっくりとゆったり飲む
・アルコール度数の低いお酒を飲む
・ミネラルウォーターをチェイサーとして飲む
・ロックよりは水割り、お湯割りで飲む
・ワインなら氷を入れて飲む
など、ご自身でちょっとした工夫をされたら良いのではないかと思います。
運動不足を解消する
ジョギングやストレッチなどの運動は、1日の中でそれほどのウェイトを占めません。運動以外の身体活動がエネルギー消費には重要になっています。このことは「超簡単!運動しない人が運動不足を解消できるニートアップとは?」でも書きましたので、参考にしてください。
記事の中では、総エネルギー消費量の内訳は、基礎代謝量60%、食事の消化・吸収で10%、運動で0~10%、運動以外の身体活動(NEAT/ニート)で20~30%もあり、運動以外の日常生活でいかに細かい動作を積み重ねていくことが大切かを示しています。
ですから、次のようなことが少しでもできたら、1日のエネルギー消費量がアップすると思います。
・初詣は近くの神社ではなく違う神社にも行く
・酔い覚ましに散歩をする
・食事の配膳や片付けをお手伝いする
・食器を洗う、拭く、片付けをお手伝いする
・料理にトライして台所に立つ(感謝されることも)
・新春バーゲンや特売に出かけ、福袋も買ってみる
・やり残した大掃除を少しずつやってみる
・新聞・郵便・宅急便など自分で取りに行く
・ペット(犬)を飼っていたら散歩に連れていく
・買い物は車より自転車、自転車よりは歩いていく
・家庭菜園など普段の趣味に没頭する
・背筋を伸ばして立つ、座る
・できるだけ立つ時間を増やしてみる
・ …
まとめ
お正月だから、基本的にはそのものを楽しむのが良いと思っています。
けれども、暴飲暴食や糖質・脂質の過剰摂取によるお正月太りは、生活習慣病の端緒にもなりかねません。
“お正月の食事を制する者は健康をも制する”くらいの気持ちで新しい年を始められたら、本当に素晴らしいことですね。
なお、あすけんダイエットでは、正月太りをリセットする「あすけん正月ダイエット」というイベントを1月4日~1月31日の間に実施しています。Amazonギフト券がお年玉(抽選)でもらえるもので、登録は必要ですがこうしたキャンペーンも上手に使っていきましょう。
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